歴史的建物の魅力を再認識 所有者と交流、町並み保存考える

update 2010/6/28 13:46

 函館市西部地区の歴史的な建物を巡り、所有者と交流する「見て、聴いて、考える町並み〜住む人の思いにふれて〜」(函館市主催)が27日に行われた。市民21人が参加し、同地区の寺院や民家を見学し、歴史的な建物の魅力に触れた。

 普段立ち入れない歴史的な建物を見て、そこで生活する人と触れ合い、函館の歴史・文化を感じてもらう趣旨で市が企画。歴史的な建物や町並み保存への意識を高めるのが狙い。昨年10月に試行的に実施し、本年度は6、10月の2回開催する。「函館の歴史的風土を守る会」(歴風会)が協力し、吉村冨士夫副会長が建物の情報提供や当日の解説も行った。

 今回は、天祐寺(青柳町)からスタート。続いて1937年に建造された洋風建築の石崎邸(元町)では、居住する石崎滋さん(72)が「外から見ると大きく見えないが、中に入ると広く部屋が9つある」などと説明し、内部を案内した。参加者は、石崎さんに窓ガラスや天井の高さなどについて質問していた。

 大正末期から昭和初期にかけて建造された野登邸(元町)では、居住者の野登宗一さん(90)が「古い家なので手入れが大変。冬は寒い」などと普段の生活の様子を語った。古い建物が好きで参加した市内の松田和子さん(57)は「古い建物は木の温かみが感じられる。保存できるよう助成を出すなどし、大事にしてほしい」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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