全盲の写真家・大平さんの全国行脚達成祝う

update 2010/6/27 14:18

 函館市中島町の中島廉売空き店舗で26日、「中島れんばい横丁」(運営実行委主催)が開かれた。全盲の写真家、大平啓朗さん(31)の全国行脚47都道府県達成を祝ってくす玉が割られるなど、温かい雰囲気が会場を包んだ。

 会場に大平さんが登場すると、帰函を祝うくす玉が割られ、クラッカーが盛大に鳴らされた。会場からは「お帰り」という掛け声が上がり、大平さんの帰りを一体となって迎えた。大平さんは「旅の中で苦労もあったが、人と人の絆(きずな)に支えられて、ここまで来ることができた」と旅の感想を話した。

 会場では、大平さんが結成したバンド「ナンモナンモ」が演奏を披露。旅行中に大平さんが感じた思いを、歌に託して客に伝えた。会場を訪れた会計事務所勤務の木葉俊行さん(52)は「にぎやかで楽しい場所だと、来るたびにいつも思っていたが、人と人の熱いつながりも感じることができて新鮮だった」と語っていた。市内在住の女性(27)も「大平さんを祝福する場に自分もいられて、うれしく思います」と笑顔を見せた。

 大平さんは30日に稚内へ向かう。最南端の沖縄で採取した海水と砂を最北端の稚内の海に流すことで、今回の旅の終わりとする予定。改行 中島れんばい横丁の島信一朗会長は「大平さんを温かく迎えることができて良かった。今回の旅をひとつの区切りとして、また新たなスタートを切ってほしい」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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