消費税争点に舌戦…参院選公示

update 2010/6/25 13:24

 【札幌】第22回参議院選挙が24日公示された。道選挙区(改選数2)には届け出順に、徳永エリ氏(48)=民主党・新、新党大地・国民新党推薦=、大林誠氏(37)=幸福実現党・新=、長谷川岳氏(39)=自民党・新=、中川賢一氏(43)=みんなの党・新=、畠山和也氏(38)=共産党・新=、藤川雅司氏(53)=民主党・新=の6人が立候補した。各候補は早速、雨の中、札幌市内で第一声を挙げ、7月11日の投開票日に向けて17日間の舌戦をスタートさせた。

 徳永、藤川両陣営はともに午前8時45分から、JR札幌駅前で第一声。徳永氏は「庶民感覚」を強調、玄葉光一郎政調会長と徳永氏を推薦する新党大地の鈴木宗男代表も熱弁をふるった。連合などが推薦する藤川氏は札幌市職員、札幌市議の実績と即戦力を中心に訴えた。

 長谷川氏は午前9時から大通公園で最初の街頭演説。北海道の将来を見据えた政策を訴え、若さと行動力をアピールした。自民党の大島理森幹事長も応援演説した。

 中川氏は午前9時半、中央区南4西1の事務所前で第一声、独自の北海道経済成長戦略を訴えた。畠山氏は午前9時から大通公園で街頭演説、民主政権を批判し「アメリカと財界に物言える党」を強調した。大林氏は午前8時半、中央区北3西5の道庁東門前で独自の政策を訴えた。

 今参院選では消費税率アップなどが争点に。道選挙区は政権交代を背景に2議席独占を狙う民主と、1議席死守を目指す自民の陣営を軸に、共産や「第三極」を標ぼうするみんなの党がどこまで迫るかが焦点となる。改行 消費税について徳永、藤川、長谷川の3氏はあえて触れず、中川氏は「税率アップより経済の立て直しが優先」、畠山氏は「法人税減税の穴埋め」と批判している。

 徳永エリ候補(48) 民主・新

 私は札幌で生まれ育った道産子で、皆さんと同じ感覚で暮らしてきた一生活者。するべき仕事は北海道の人が安心して、幸せを実感できる社会をつくること。働きたい人が生き生きと働ける労働環境をつくり、1次産業で頑張っている人の暮らしを守りたい。日本を背負って立つ子供たちやその母親が笑顔で暮らせるよう応援し、社会的弱者が望む支援をしたい。多くの人の声をしっかり聞き、皆さんのために働く。

 とくなが・えり 1962年、札幌市出身。藤女子高校卒。全国放送のテレビリポーターなどを経て、札幌市内で飲食店、会社を経営。

 大林誠候補(37) 幸福・新

 日本、北海道の最大幸福を実現したい。幸福実現党こそが現在の政治の世界にはびこっている欲望を浄化し、国民の願いを実現する政党だ。教育現場で起きているいじめに対しては校長、教員、教育委員会がどのように責任を取らなければいけないかを明確にする「いじめ防止法案」の制定に取り組む。消費税を10%に上げることは国民の自由を奪う道筋のスタート。今回の参院選を通して打ち破っていきたい。

 おおばやし・まこと 1972年、滝川市出身。道教育大札幌校卒。中学校教諭を経て幸福実現党に入党。昨年衆院選道10区に出馬し、落選。

 長谷川岳候補(39) 自民・新

 道内全179市町村を回り現場で感じたことは地域の疲弊。北海道が日本のリーダーシップを取り経済を良くする。キーワードは「食料」「水資源」「エネルギー」の3つ。日本の食料基地は北海道だ。上下水道を民営化しアジアへ水を提供していく。風力などの豊富な自然エネルギーのほか十勝のバイオエタノール事業などがあり経済が循環する公共事業は必要。地域に足を運び、地域の強みを北海道の強みにしていく。

 はせがわ・がく 1971年、愛知県春日井市出身。北大卒。YOSAIKOIソーラン祭りの創設者。昨年衆院選道1区に出馬し、落選。

 中川賢一候補(43) みんな・新

 北海道が危ない、日本が危ない。いとこの中川昭一が常々訴えていた言葉だが、本当に今、日本経済は大変な危機的状況。アジアで中国、韓国、シンガポールが大変な経済成長を遂げる中で日本だけ存在感を下げている。成長して経済を立て直し、力強い日本をつくる、そこから始まるのが党の理念。信念、戦略があれば夢は実現する。大きなパワーに打ち勝ち、北海道が国に頼らず世界に立ち向かえることを証明してみせる。

 なかがわ・けんいち 1967年、札幌市出身。東北大卒。旧拓銀を経て道庁入りし、シンガポール事務所などに勤務。中川義雄氏の長男。

 畠山和也候補(38) 共産・新

 自民党政治を退場させたが、次々と民主党政権は裏切った。争点は消費税増税を認めるかどうか。社会保障、国の財政のためというが消費税は法人3税の減収の穴埋め。北海道の定数2を消費税増税勢力に独占させず、増税反対を訴える畠山を押し込んでいただきたい。米国と、いいなりの関係を続けるかどうか。道選挙区で沖縄普天間基地無条件撤去と、全国、北海道への訓練移転を許さない訴えをするのは私しかいない。

 はたやま・かずや 1971年、宮城県石巻市出身。宮城教育大卒。元中学校教諭。党道政策委員長。2007年参院選道選挙区に出馬し、落選。

 藤川雅司候補(53) 民主・新改行 政権が変わり、地方を大切にしてくれるようになったという声を聞く。この流れを止めないでほしいとの期待は強い。日本社会は景気・雇用や子育て、教育、福祉など多くの問題を抱え、危機的な状況。札幌市役所勤務、札幌市議の経験を国会の場で生かしたい。民主党は国民の生活を第一に、人を大切にし、個性や能力を生かす政治。誰もが安心して暮らせる日本の政治をつくるため、即戦力となって責任を果たしたい。

 ふじかわ・まさし 1956年、苫小牧市出身。慶応大卒。札幌市職員を経て2003年から同市議。参院選出馬に伴い2期目途中で辞職。

提供 - 函館新聞社




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