遭難、ヒグマに注意を 上の沢タケノコ園オープン

update 2010/6/12 10:18

 【上ノ国】上ノ国町湯ノ岱国有林の「上の沢タケノコ園」が11日に開園した。桧山管内南部では、山菜採りに伴う遭難事故が例年を上回るペースで相次いでいることから、江差署、町役場、桧山振興局、桧山森林管理署の4機関が合同で、来園者に注意を求めるチラシを配るなどして、事故防止をPRした。

 良質なタケノコが採れることで人気がある同タケノコ園。開園時刻の午前6時ごろには、ゲート前に200台を超える車が長い列を作り大渋滞。中には10日午後6時からゲート前で泊まり込み“一番乗り”を果たした男性もいるなどタケノコ熱は過熱気味。1時間ほどで約250台の車両と約600人が入山した。合同PRには、桧山振興局の深山英寿地域政策部長ら約15人が参加。遭難防止やヒグマへの注意を求めるチラシを配りながら「気を付けてタケノコ採りを楽しんで」と呼び掛けた。江差署は「週末にはさらに多くの来園者が予想される。遭難発生に備えて厳戒態勢が続く」としている。

 同署管内では、4月7日に上ノ国町で山菜採り中の60代女性が一時行方不明になった。5月19日に厚沢部町で遭難した77歳女性の行方は分かっていない。同30日には奥尻町でタケノコ採りをしていた52歳女性が転落死している。今月6日には厚沢部町でタケノコ採りに伴う遭難騒ぎが続発。通信施設の管理道に無断侵入した函館市の60代男性が行方明になり警察官に救出されたほか、林道で車が立ち往生して徒歩で帰宅しようとしていた町内の80代男性が衰弱した保護される騒ぎがあった。

 同タケノコ園は380ヘクタール。開園時間は午前6時。安全管理のため午後1時にゲートを施錠する。入園料は1人700円。今月下旬までの開園する。問い合わせは桧山森林管理署TEL0139・64・3201。

提供 - 函館新聞社




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