15日の慰霊祭を前に「鯨族供養塔」を清掃

update 2010/6/11 10:02

 函館市弥生町にある「鯨族供養塔」で10日、ボランティア清掃作業が行われた。同塔に隣接する西中学校の生徒会メンバー5人をはじめ、近隣の市民や水産関係者、市職員などが参加。15日に行われる鯨族供養慰霊祭を前に、雑草などを刈り取るとともに、セミクジラをモデルにした像をきれいに磨き上げた。

 同塔は近海で捕獲された鯨類の供養を目的に、1957年に漁業関係者が建立。函館では、2004年に調査捕鯨船「日進丸」が函館に初寄港したのを機に毎年クジラを供養する慰霊祭が行われており、同塔の清掃作業はそれに合わせて実施している。

 昨年に続き、2回目のボランティア清掃への参加となった西中の生徒会長、伊藤考優(としひろ)君(3年)は「身近にある貴重な文化財を自分たちの手できれいにすることは気持ちがいい」と笑顔を見せていた。同塔の保存などに力を注いでいる市民グループ「よみがえる箱館丸の会」の澤田石久巳代表は「函館とクジラとの歴史的な関係を象徴するこの塔を、市民や漁業関係者、行政と協力しながらしっかりと守っていきたい」と話していた。

 同会では13〜15の3日間、日没から午後11時ごろまで同塔のライトアップも予定している。

提供 - 函館新聞社




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