生ごみ処理に微生物活用 消滅型のヴァニッシュ菌

update 2010/6/10 10:15

 【七飯】土壌から採取し特殊培養した微生物群「ヴァニッシュ菌」を活用した生ごみ処理の実証実験が25日まで、七飯町東大沼の松田牧場で行われている。函館市豊川町の清掃会社「ピリカサービス」(佐藤敬子社長)が実用化を目指して取り組んでいる処理方法で、9日は七飯町や鹿部町の職員、議員ら約60人が見学した。

 ヴァニッシュ菌は札幌市の研究機関「BN研究所」が培養した微生物群で、廃棄物を炭素や水素などに気化分解し、消滅させる働きをする。同社は「ごみを焼かない、埋めない処理」を基本理念に、ヴァニッシュ菌の実用化を目指している。

 実証実験では、木材チップや廃棄牧草などでできた菌床約10トンに毎日生ごみを混ぜていき、5月24日からこれまで約4・5トンを投入し、気化分解を行っている。

 見学会では、同社の社員が「消滅型の処理なので菌床の体積はほぼ一定に保たれ、汚水も流れない。環境に負荷を与えない」と効果を説明。その後、ポリバケツ10個分に入った生ごみを重機で菌床に混ぜ合わせた。来場者も菌床に触るなどして見守っていた。この日、混入した生ごみはほぼ1日で減量処理されるという。

 同社の佐藤社長は「早期に実用化し、普及を進めていきたい」とし、ごみの減量化が課題の七飯町の中宮安一町長は「すばらしい処理方法と思う。導入に向け前向きに検討していきたい」と述べた。

提供 - 函館新聞社




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