函館市の純資産は1977億円 08年度の財務書類まとめ

update 2010/6/10 10:15

 函館市は2008年度の財務書類をまとめた。市の財務状況を明らかにした報告書で、普通会計ベースでの市の純資産を1977億4700万円(市民一人あたり69万4000円)と試算している。

 06年に総務省が示した指針を受けてまとめたもので、公会計に企業会計の考え方を導入している。

 普通会計ベースで、市の保有財産と、それをどのような財源で賄ったかを示す「貸借対照表(バランスシート)」、資産形成に結びつかない行政サービスにかかる経費と、直接対価として得られた財源とを対比させた「行政コスト計算書」に加え、純資産の対前年度との変動状況を示す「純資産変動計算書」、年度当初と年度末の資金の増減を表示する「資金収支計算書」を新たに作成した。

 普通会計ベースでの基金や出資金などの金融資産、土地・建物など有形固定資産を含む市の資産は3842億9500万円(同134万9000円)で、地方債や退職手当引当金など負債は1865億4800万円。差し引いて純資産は1977億円余りで、資産のうち、市民の持ち分割合を示す純資産比率は51・5%となった。

 これに一部事務組合や広域連合、第三セクターなどを加えた連結ベースでの純資産は2989億6500万円(同104万9300円)。総資産は6296億1700万円(同220万9800円)。

 行政コストは1023億5900万円で、社会保障給付などの「移転支出コスト」が全体の約半分を占める。純資産は07年度に比べて25億6400万円増、資金収支も地方債発行額を抑制したことで2億3800万円のプラスとなっている。

提供 - 函館新聞社




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