4月の函館市内大型小売店 売上高3年ぶり前年比増
update 2010/6/6 14:38
函館商工会議所がまとめた4月の函館市内大型小売店6店の売上高は前年同月比3.7%増の27億800万円で、2007年2月以来3年2カ月(38カ月)ぶりに前年同月実績を上回った。各店の催事やセールなどが好調で、同会議所は「低迷していた消費動向に明るい兆しがみられる」としている。
全8品目のうち「身の回り品」を除く7品目が前年同月を上回った。3月に続き低温の影響が懸念されたが、集計対象店舗の一つ、ワコービル(函館市若松町)内の北海道鉄道博物館のオープンや、百貨店の催事、大型スーパーの新生活商戦などが好調に推移し、数字を押し上げた。
品目別では、食料品が同5.4%増の7億9300万円でトップ。衣料品は7億8500万円で同1.8%増にとどまったが、「低温の影響で不振だった春物の売れ行きが3月から4月後半へとずれ込んだことが影響した」(同会議所)という。
食堂・喫茶は同18.1%増の2300万円。このほか、家庭用品が同14.0%増、雑貨が同9.2%増と軒並み堅調だった。同会議所は「少子化で一人にかける予算が多いのか、子ども関連の商品の売れ行きがいい。新設された郊外店に流れる傾向も一段落したのでは」とみている。
4月は集計対象店舗の全店が対前年比でプラスに転じた。同会議所は「店舗間の価格競争や消費者の節約志向はまだ続いているが、催事や特売などの集客策が売り上げ増につながっている。5月も運動会商戦やプレミアム商品券の発売効果などに期待したい」と話している。
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道南の各経済指標にも個人消費の持ち直し基調が表れてきた。日銀函館支店が2日に公表した4月の金融経済動向で、個人消費は「耐久消費財を中心に持ち直している」として判断を上方修正。同支店は「消費者の節約志向は根強いが、耐久消費財以外の高額品にも動きが出始めた」と指摘する。
函館財務事務所も5月下旬に発表した今年1―3月期の経済レポートで、個人消費について「一部に持ち直しの動き」と判断し、2期ぶりに上方修正した。同事務所は「昨年の世界同時不況後の低水準からの反動増や、緊急経済対策などの政策効果で消費の下げ止まり感もみられる」と分析している。
提供 - 函館新聞社
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