子ども手当どう使う? 函館市では7日に支給
update 2010/6/6 14:38
今月から支給が始まった子ども手当。道南では函館市が各自治体のトップを切って、7日に約2万世帯(約3万人)に一人あたり2カ月分2万6000円を支給する。厳しい経済状況が続く中、家計にとっては本来うれしい追加収入であるはず。函館の支給対象者も「もらえるのはうれしい」とするが、財源ねん出のための増税などの懸念もあり、全面的な歓迎ムードがいまひとつ伝わってこない。
函館市内で子ども手当の使い道を尋ねたところ、多く返ってきた答えは貯金だった。5歳の女児を抱える北美原の主婦(39)は「小学校入学を控えているので教育資金として貯蓄に回す」と話し、政策としての子ども手当てに対しては「もらえればラッキーという感じぐらいとしか思えない。いつまで(支給が)続くか分からないのであまり多くは期待していない」と手厳しい。中学1年の娘を持つ桔梗の会社員女性(45)は「高校入学の準備資金として貯蓄したい。もらえることはうれしいが、財源確保のために税金を上げられるのはいやだ」とこちらも手放しで喜んでいない。
貯金以外の使い道について、小学4年女児と3歳の男児を抱える日吉町の主婦(32)は「習い事などの教育費や子どもの洋服購入などに使いたい」と話す。制度自体については「学校の給食費を無償化にするなどのほうが効果的では。結局は税金のばらまきのような気がする」と疑問視する。
一方、子ども手当をめぐり活発化すると思われたビジネスシーンだが、昨年春の定額給付金の支給時に比べると目立った動きは少ない。定額給付金が生活支援や消費拡大をうたっていたのに対し、今回は「教育」「子育て」のイメージが強いことが派手な商戦展開につなげにくい大きな理由とみられる。
そんな中、知恵を絞ってアイデアを形にしている姿も。函館市湯川町の花びしホテルでは4、5月の期間限定で「先乗り子ども手当て館内利用券給付!プラン」を実施。12歳までのこども一人に館内で利用券を配布する内容。同ホテルでは「子供連れの家族に喜んでもらいたいと企画した。予想以上に好評だった」と話す。
また、埼玉県のスポーツ企画会社「スポーツサンライズコム」が19日に森町で開催するテニス大会「函館ドリームオープンジュニア」では「子ども手当てキャンペーン」として、参加料金3100円を1300円に割り引き。昨年秋行った大会より参加者が1割以上増えているという。同社では「子ども手当を有効に使ってもらおうと企画したが、予想以上に好評だった」と一定の効果を感じている。
提供 - 函館新聞社
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