マイカ初水揚げ 大きさ、量ともに十分 幸先よし

update 2010/6/3 12:28

 道南近海のマイカ(スルメイカ)漁が1日解禁となり、2日早朝、函館市入舟町の函館漁港などで初水揚げされ、店頭に並んだ。水温の低さなどで来遊が大幅に遅れる漁況予報だったが、関係者は「大きさ、量ともに文句なし」と手応え。幸先良いスタートに「近年にない豊漁の年になりそうだ」と表情が明るい。

 1日午前に函館漁港から出漁した漁船は、約5時間かけて松前小島沖合に到着し、漁をした。函館漁港に一番乗りの船が戻ったのは、2日午前3時20分。家族らが岸壁で待ち、同5時半の初競りに合わせて、手際よく出荷作業した。

 船底の水槽からたも網ですくうと「キュッ、キュッ」とイカは鳴き声を出し、水や墨を吐き出した。千代丸(9・7トン)の田原正明船長(50)は「最高のイカだ。順調、順調。これからもっと忙しくなる。こういう大漁なら、もっと忙しくてもいい」と声を弾ませていた。

 函館市水産物地方卸売市場(豊川町)で競りが行われ、函館魚市場漁船部の坂本孝部長が「一丸となり、集荷、販売に力を入れるのでよろしくお願いします」とあいさつ。威勢のよい掛け声が響き、活気に満ちた。

 同市場によると、初日の水揚げは平年並みの約6トンで、昨年の6・7倍。平均で15センチ、70グラムで「この時期ではまずまず」。いけす用イカは、1687キロで1キロあたり680―880円の値がついた。昨年はしけなどの不漁で、初水揚げ時は474キロ、1450―1700円だった。

 市場漁船部の川崎光一係長は「初水揚げは、すべて上々。うれしい悲鳴だ」と声を張り、「青森や秋田であまり取れず、型も小さいという情報だったので心配していたが、『まずは沖に出てみなければ分からない』と函館の漁師が意気込んでくれた。この結果が功を奏した」と安どの表情だった。

 マイカは早速店頭に並び、はこだて自由市場(新川町)では同6時半ごろから登場。富田鮮魚店は100キロを仕入れ、1皿10杯前後で1000円で販売。鹿部町から夫婦で市場に足を運んだ尾花蓮子さん(70)は「たまたま来たら新鮮なイカがあったので買った。晩ご飯はイカとサトイモの煮物」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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