鳩山首相退陣で道南政界の反応 民主「残念」野党は攻勢

update 2010/6/3 12:27

 鳩山首相の辞任表明を受け、道南の民主党関係者からは一様に「残念」と落胆する声が広がった。一方、政権を離脱した社民党や野党関係者は「賢明な判断」「政権は信用を失っていた」と厳しく指摘、約1カ月後に迫った参院選に向け、党勢拡大を目指す構えだ。

 首相補佐官を務める道8区選出の逢坂誠二衆院議員は「農家の戸別所得補償制度や子ども手当など、国民生活に直結した政策も実現してきたが、全体として国民にうまく伝えきれなかった。政府の一員として非常に残念」。

 首相補佐官の職については「地域主権担当として任されたと思っているが、今後どうなるかは全く分からない」と述べるにとどめた。参院選への影響については「首相自身を含む3人の処遇についても言及し、民主党本来のクリーンな政治に向けて、一定のプラス効果はあるのでは」と期待をにじませた。

 連合渡島地協の米坂章事務局長は「トップが代わって安定的な政権運営をしてもらい、民主党への期待がもう一度高められなければ厳しい」と受け止める。

 一方、普天間問題で政権を離脱し、首相辞任の引き金を引く形となった社民党。函館支部の加茂義則代表は「自分の言葉と逆のことをしたのだから、国民は誰も信用しない。首相の涙は政権に対する未練にしか見えない」と厳しく批判。参院選に向けて攻勢を強める。

 野党側もまた、今回の辞任に手厳しい。自民党8区支部幹部は「これだけ内閣支持率が下がり、国民の支持を失っているだけに賢明な判断。自民党政権時代も支持率が10%台になると首相が辞任しており、民主党も同じだ」。参院選に関しては「今国会で重要法案を抱えるだけに、予定通りの日程で進むかはわからないが、できることを確実に訴えていくしかない」と話す。

 公明党函館総支部の茂木修支部長も「国民に約束したことを軽んじた責任は非常に重い」。参院選に関しては「スケジュールが延びる可能性もあるが、このままの日程で進めてほしい。第3勢力として、政策面でのアピールを強めたい」とする。

 共産党函館地区委員会の高橋佳大委員長は「基地問題で公約を守らなかったことで、鳩山政権の矛盾が一気に表れた。米国に対してモノを言えない態度が今回の結果を招いた」と指摘する。

提供 - 函館新聞社




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