秋田谷さんが炭から開発した消臭剤、健康飲料で特許取得
update 2009/9/28 12:39
函館市豊原町で無農薬野菜の販売などを行うハイタンファームの秋田谷忠代表(59)はこのほど、製造・販売する消臭剤「ハイタン」、健康飲料「ハイタンスーパーチュチュ」で特許(実用新案特許)を取得した。高齢者などと暮らせる施設を作る夢に向かうために起こした、炭の製品開発から生まれた発見。秋田谷さんは「念願の取得が叶った。特許の使用権を販売でき、夢に近づければ」と話している。
秋田谷さんは、建築業に従事していた30代のころ「人として生まれたことに恩返しするため、高齢者や障害のある人がともに暮らせる施設を作りたい」と夢を抱いた。そのために事業を起こそうと、高齢者たちでも作業が簡単にできるウコッケイの飼育をする鶏舎を作ったほか、消臭などさまざまな効果がある炭化物質を使った製品開発を考えた。
自然の木を使わず、建築廃材を利用した炭作りを始めた秋田谷さん。約10年前のある日、窯出しの作業で火災を起こす寸前になり、近くにあった木酸液をかけて消火。そのときの木材を鶏舎に置いたところ、鶏ふんなどの悪臭が無くなったため、木を調べたところ、フラボバクチリュウムという微生物があることが分かり、木材の炭にこの微生物を住みつかせた消臭剤「ハイタン」を2000年から製造、販売した。微生物で悪臭を分解し、生ごみや冷蔵庫などで有効に利用できることから口コミで市内に広まった。300羽のウコッケイを飼育する鶏舎で使用し、臭いは感じさせない。「ハイタンスーパーチュチュ」は臓器の働きを助ける効果がある。
これまでフラボバクチリュウムを使用した製品は無く、2002年に特許を出願。7年後の今年5月に「細菌培地及びその製造方式」として取得した。「今年がだめなら、あきらめるつもりだった」と話す。自身での製造量は限られるため、企業に製造、販売してもらえることを願っている。
リサイクルの精神とバイオ技術は施設建設へ大きな一歩となった。秋田谷さんは「偶然の発見から生まれた特許。夢は急がず、あきらめず向かえば叶うものですね」と笑顔を見せていた。製品の問い合わせはハイタンファームTEL0138・58・1255。
提供 - 函館新聞社
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