口蹄疫、感染拡大を懸念 どさんこフェスが中止

update 2010/5/29 16:13

 宮崎県内で猛威をふるう家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)の拡大を懸念し、7月4日に函館市の緑の島で開催予定だった「第6回どさんこフェスタin函館」が中止されることが28日、分かった。道南では木古内町で6月中旬に開催予定だった、オフロードバイクレース「エンデューロ」も中止を決定している。今後、夏の本格的な観光シーズンを迎える道南にも影響は広がりそうだ。

 市農務課によると、4月に発生した口蹄疫の影響で、函館市内のイベントが中止されるのは初めて。

 同フェスは「道和種馬保存協会道南支部」の主催。本道の開拓に活躍したドサンコ馬(和種馬)の歴史や文化を知ってもらおうと、2005年から毎年7月に多様な催しを実施。目玉イベントの「やぶさめ競技函館大会」は全国から選手が集まり、毎年約3000人が見物に訪れている。

 実行委は27日夜に開いた緊急会議で中止を決定。理由について、@馬は感染しないが同じ家畜という関連があるA畜産業者の心情への配慮B全国から多くの参加者が訪れる―ことなどを挙げた。

 実行委の池田賢治事務局長は「動物がかかわるイベントで畜産業者も出入りする。業者の心情を察すると配慮しなければと考えた。毎年楽しみにしてくれている人も多いので、苦渋の決断だった」と声を落とした。案内状などを送付した参加者には、改めて中止の案内を送り対応する。

 市農務課は「非常に残念。断腸の思いだったのでは」。市観光コンベンション部は「(口蹄疫は)プラスの話ではないが、現在のところ観光客数に影響はない」とする。このほか道南では、七飯町の「城岱スカイライン」や北斗市内でも道路閉鎖措置を取るなど、感染予防に向けた動きが広がっている。

提供 - 函館新聞社




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