単年度赤字額 大幅減…09年度函館市立3病院

update 2010/5/27 15:46

 函館市立3病院の2009年度の経営状況は、単年度赤字額が前年度より12億7822万円減少し2億8356万円となり、経営状態が大幅に改善した。実質的な累積赤字額は前年度比微減の53億8206万円。市病院事業改革プランに基づき、09年度から取り組む経営健全化対策が効果的に働いた。市病院局は「本年度は単年度黒字を目指す」として、さらなる経営改善に努める考え。

 市病院局が、健全化対策初年度の実績や成果をまとめた。これによると、収益は前年度比20億638万円増の169億3409万円。効果的な病床管理に努めた結果、大部分を占める市立函館病院の一般入院患者数は、1日当たり同6・4%増の472・7人になった。

 同院の一般外来患者は、初診前に看護師が症状を確認する問診コーナーの新設が好評で、同4・9%増の1102・6人を達成。病床利用率(75・3%)や手術件数(1カ月当たり242・6件)も、前年度実績を上回った。

 恵山病院では入院患者数(療養)と病床利用率がともに、前年度より15・9%増加した。南茅部病院も、入院患者数と外来患者数(ともに一般のみ)、病床利用率のいずれもが、前年度より改善された。

 費用は、前年度比5億2646万円増の181億3242万円だった。患者や看護師増などで、給与費、材料費が増加。委託料の削減(前年度比6015万円減)などでその他の部分を抑えたが、計画比では約3億6000万円上回り、課題を残した。

 単年度収支は、計画で約2億4000万円の黒字を見込んでいたが、結果的にはこれを5億円超下回る赤字となった。しかし吉川修身局長は、年度途中に想定した赤字額(7億9000万円)を下回ったことなどから、「状況は着実に改善している」と受け止める。「本年度は黒字化できる要素は十分。今後も着実に改善に向けた努力を続ける」と話す。

提供 - 函館新聞社




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