悲劇繰り返さぬ…洞爺丸事故から55年 慰霊碑前で法要
update 2009/9/27 13:47
犠牲者を悼み、慰霊碑前で
手を合わせる遺族らん
【北斗】青函連絡船「洞爺丸」など5隻が転覆し、乗客・乗員1400人以上が犠牲になった洞爺丸台風事故(1954年)から55年―。犠牲者をしのぶ慰霊法要が26日、北斗市七重浜7の海難者慰霊碑前で営まれた。参列した遺族らは半世紀前の大惨事を思い起こし、故人の冥福を祈った。
同事故は青函連絡船洞爺丸、日高丸、十勝丸、北見丸、第十一青函丸の5隻が台風15号による突風や高波で沈没し、多くの遺体は七重浜の海岸に漂着した。死者・行方不明者は1430人に上り、「タイタニック号」次ぐ海難事故とされる。
法要は函館市仏教会(梨谷哲榮会長)と青函連絡船殉職者遺族会(渋谷武彦会長)の共催。僧侶の読経の中、参列者が一人ずつ焼香し、静かに手を合わせた。事故の翌年に建立された慰霊碑の前には花束などが供えられ、亡き家族を思い出して目頭を押さえる人の姿もあった。
義父を亡くした函館市堀川町の吉田栄子さん(66)は「もう連絡船はないけれど、同じ悲劇が二度と繰り返されぬよう祈り続けたい」とし、同遺族会の渋谷会長(76)も「遺族も高齢化しているが、事故を風化させないため後世に語り継いでいきたい」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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