がん体験者が患者の悩み聞きます 市立函館病院

update 2010/5/23 10:12

市立函館病院(木村純院長)は6月、がん体験者ががん患者の相談に対応する「ピアカウンセリング」を実施する。同じ痛みを共有する仲間(ピア)が話を聞くことで、当事者ならではの痛みや苦しみ、悩みなどを理解し、適切なアドバイスにつなげる。相談者は、がん患者・家族会「元気会」(会員50人、斉藤佐知子代表)の会員が協力する。ピアカウンセリングの実施は道南では初めて。

 地域がん診療連携拠点病院の同院には、がん相談支援センター・がん相談室(1階)が置かれており、これまでにも看護師の八幡範勝センター長が患者の相談に対応してきた。しかし「共感はできるが、患者自身の悩みのすべてを分かることはできない」(八幡センター長)と限界を感じていた。

 元気会はこれまでにも、患者との勉強会や講演会などを通して活動してきた。同院は、この経験などを高く評価し協力を求めることに。毎月1回、会員1人が、同院のがん相談室に詰めることになった。同会事務局の工藤美奈さんは「最初は情報をどこから得たらいいか分からなかったり、治療に不安を持つ人もいる。治療への手助けになれば」と話す。

 道内でピアカウンセリングは、20カ所あるがん拠点病院のうち、札幌市と北見市の3施設で行われてきた。道南では初めての設置となり、八幡センター長は「『自分のことを分かってもらえた』という気持ちで、より前向きに治療に取り組めるようになるのでは」と期待する。

 開設日は祝日を除く毎月第3水曜日で、初回は6月16日。時間は午前9時から正午まで。相談時間は基本的に1回30分で、料金はかからない。事前に電話または来院して申し込むと待ち時間がない。問い合わせ、申し込みは同院がん相談室TEL0138-43-2000。

提供 - 函館新聞社




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