口蹄疫侵入防止対策本部を設置 渡島・桧山

update 2010/5/22 10:36

 【函館、江差】渡島総合振興局と桧山振興局は21日、口蹄疫の被害が宮崎県内で拡大を続けていることを受けて、両局に副局長をトップとする「口蹄疫侵入防止対策本部」を設置した。両管内の畜産や酪農関係者に消毒の徹底を呼び掛けるほか、空港や港湾などでの水際対策も展開し、口蹄疫の道南侵入を阻止する構えだ。

 道の対策本部(本部長・高原陽二副知事)の設置に伴う対応。渡島では柳谷龍彦本部長が「道南は観光シーズンを迎え多くの人が訪れる。観光客や住民にも協力を呼び掛けたい」と強調。桧山では山田享本部長が「地域経済だけでなく食料供給にかかわる重大な問題」とし、防疫対策の徹底を指示した。

 両局は4月30日までに、牛や豚を飼育する渡島438戸、桧山204戸の緊急調査を実施。対象の家畜は、渡島は牛3万6000頭、豚11万頭、ヒツジ60頭、ヤギ20頭。桧山は牛1万1000頭、豚1万3000頭、羊435頭、ヤギ4頭。いずれも異常はなかった。

 両局とも、消毒の徹底や農場への立入制限、感染の疑いがある家畜が発生した場合は早急に届け出るよう、農家や農業団体などにあらためて呼び掛ける。また、交通機関には消毒への協力を、観光業界には観光客が農場などに立ち入らないよう注意喚起を促す。渡島では、週明けにも防疫対策を呼び掛けるパンフレットを空港などで配布。桧山はフェリーターミナルや奥尻空港での消毒を検討するほか、職員が業務で農場に立ち入る際は、靴カバー着用や消毒液の使用を徹底する。

 さらに、渡島家畜保健衛生所(函館市)は、防疫作業に当たる職員を宮崎県に派遣。週明けには桧山家畜保健衛生所(江差町)からも応援の職員が現地に向かうという。

提供 - 函館新聞社




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