脱ニートへ 就労後押し

update 2010/5/17 12:52

 ニートなど無業状態の若者の職業的自立を支援する「はこだて若者サポートステーション」が6月1日、函館市元町14の北海道国際交流センター(HIF、山崎文雄代表理事)内に開設される。道南では初めての設置。留学生との国際交流や農業体験などHIF独自のプログラムを通じて自信を養ってもらい、就労に結びつける考え。

 ニートとは学校に行かず仕事にも就かない、おおむね15―34歳程度の若者のこと。近年は30代後半の人も含めて増加傾向にあり、2009年の調査では全国で63万人いるとされている。

 同ステーションは厚生労働省が2006年から実施する委託事業。現在全国で100団体が同ステーションに選定され活動している。道内での開設は札幌、旭川、釧路に続いて4番目で委託事業費は1500万円。対象は15―39歳で、道南に居住する人。

 全国的には雇用支援団体が選定されることが多く、国際交流活動を行う団体が選ばれることは珍しいという。HIFの池田誠事務局長は「これまで道南にはニートなどを支援する総合的な受け皿がなかった。札幌の団体に電話で相談していた例もあり、需要は多い。国際交流で培ってきた、人とのつながりを育むノウハウを生かしていきたい」と意気込む。

 HIFでは、カウンセラーやプログラムコーディネーターなど専任スタッフを用意。相談窓口のほか農業体験や食事作り体験会、国際交流ボランティア活動などを通じて、多様な価値観を若者に持ってもらい就労意欲を高める方針だ。またハローワークや渡島教育局、函館市など関係機関とも連携して情報交換などを行いながらサポートしていく。市労働政策室は「若年者の雇用対策に大きな効果があると期待しているし、連携して協力したい」とする。

 HIFでは同ステーションを周知するため22日にコンサートを、29日にはセミナーをともに同センターで開催する。問い合わせはHIFTEL0138・22・0770。

提供 - 函館新聞社




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