森と海のかかわり紹介…森林の再生と活用を考える会「活動展」
update 2009/9/26 12:59
函館の森林の再生と活用を考える会(木村マサ子代表)の日ごろの活動内容を紹介する「活動紹介展」が30日まで、市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で開かれている。植林から50年以上経過している学校林の現状や、道南杉などを使って作られた木造船や海に漂着したごみなどを紹介。森と海のかかわりや現状をさまざまな角度から紹介している。
同会は、道南で手入れが行き届いていない森林の再生を考え、森からたくさんのことを学ぼうと活動を展開。毎年冬のクリスマスファンタジーでは、市教委の許可を得て、函館山の学校林の枯損木(こそんぼく)を使って製作したツリーなどを展示。観光客らが願い事やメッセージをを付けていくため「市民ツリー」として親しまれている。
会場では、56年前に「函館市立西中学校学校林」として植えられた学校林の現状や、函館とスギとの歴史の関係をパネルで紹介。このほか、スギや森と暮らしの関係を知ってもらおうと、函館の船大工がスギを使って1950年代に作られた磯舟を解体したものを展示。船大工の技術も学ぶことができる。「森は清らかな水を作り海へ流すばかりでなく、木で船が作られて海産物を採るなど、海と縁深いことを知ってもらえれば」と木村さん。
函館山からのきれいな水で育まれたガゴメコンブの標本や、海辺の景観を乱すごみの現物も展示。寒川地区では外国からの漂着物も多く、なぜ流れ着くのかを日本近海の海流と併せて紹介している。「この海流に乗ってイカが函館にやってくる。海の幸という宝物もあれば、そうでないものも来ることが分かると思う」と木村さん。このほか、昨年の市民ツリーに寄せられたメッセージなどの分析結果を発表している。
木村さんは「スギ一つに注目しても人間と自然にのドラマがあることが分かる。山と海へ感心を高めるきっかけになってほしい」と来場を呼び掛けている。26日午後1時半からは「スギの害虫について」と題し、市緑化審議会委員で樹木医の館和夫さんによる講演会が同センターで行われる。入場無料。問い合わせは木村さんTEL0138・22・2356。
提供 - 函館新聞社
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