64力士が真剣勝負 女だけの相撲大会

update 2010/5/10 09:22

 【福島】福島町を代表するイベント「女だけの相撲大会」(町観光協会主催)が9日、福島大神宮境内で開かれた。道南をはじめ全国各地から64人の女性力士が参加。土俵では女性の意地がぶつかり合い、真剣勝負を繰り広げた。この日は好天に恵まれ、町内外から約1500人の観客が来場。盛んに声援を送っていた。決勝は「おでぶ山」こと札幌市の会社員、山本静子さん(34)が、昨年の覇者「田辺山」こと北広島市の介護士、田辺千乃(かずの)さん(40)を破り優勝した。

 大会は千代の山と千代の富士の両横綱を輩出した福島町で、毎年母の日に開かれており、今回が20回目。今年は記念大会として、少女の部も初めて行われ、児童による熱戦も繰り広げられた。

 一般の部は最初の取り組みの勝敗で選手をA、B組に分け、トーナメント戦を行った。呼び出しがユニークなしこ名を読み上げると、会場から大きな笑いがわき起った。両ブロックとも好勝負の連続で、会場を盛り上げた。

 Aブロック決勝で田辺さんを下手投げで破り、2年ぶり4度目の優勝を飾った「おでぶ山」の山本さんは、表彰式で高橋はるみ知事から賞状を受け取った。山本さんは「田辺さんはやっぱり強かった」と対戦相手をたたえた。昨年は準決勝で敗退。「今年は燃えていた。リベンジを果たすことができてよかった」と語った。

 Bブロックを制した乙部町のALT、べサニー・ヌッコルズさん(24、米出身)は「相撲は楽しい。いい経験になった」と感想を話した。「一本木山」こと函館市の会社員、山田かおりさんに声援を送っていたのは息子の稜大君(小学4年)と柊大君(同2年)の2人。「土俵の上のお母さんはカッコいい」と笑顔だった。

 江差町から家族4人で観戦に訪れた山口正吉さん(80)は「昨年初めて観戦して『女相撲』のとりこになった。戦う女性の姿は美しく、かわいらしかった」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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