心打つ夫婦の人生 松前高生がコンクール発表会で手紙朗読

update 2010/5/2 15:08

 【松前】「夫婦の手紙」第3回全国コンクール公開発表会(実行委主催)が1日、松前公園内の夫婦(めおと)桜前の広場で開かれ、松前高校の生徒が入賞作品18通を読み上げた。満開のサクラの下での発表会とはならなかったが、それぞれの夫婦のドラマに接し、会場は感動と幸福感に包まれた。

 松前公園天神坂にあるソメイヨシノとナデンが接ぎ木によって一つの根で結ばれていることから、2007年に「夫婦桜」と名づけられた。コンクールは命名を記念し毎年開催している。

 作品を朗読したのは同校3年の堀川尚人君と森田さくらさん。「たくさん練習した」という2人は、さまざまな夫婦の人生を情感を込めて読んでいった。観光客らも足を止め、愛情あふれる手紙に聞き入っていた。

 最優秀賞の大阪府寝屋川市の吉岡一泰さん(80)は、亡き妻にあて、共に歩んだ時間を振り返り「おれにはこれ以上の人生はなかった。ありがとうな、ありがとうな」と感謝の言葉をつづった。

 会場を訪れた町内の小林千弘さん(69)は「高校生の朗読がよかった。心に響くものばかりだった」と感想を語った。実行委員長の疋田清美松前観光協会会長は「審査でも発表会でも胸が熱くなった。多くの人に来てもらいコンクールは成功」と語った。

 今年の応募総数は756通。先月11日に町民約100人が集まり審査を行った。実行委では、入賞作品を一冊にまとめて発行する予定。

提供 - 函館新聞社




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