30年の歴史に幕…高丘なかよし子ども会

update 2010/4/29 13:09

 地域の子どもたちや保護者らに親しまれてきた「高丘なかよし子ども会」が29日、30年の歴史に幕を下ろす。季節の行事や素朴な遊びを子どもたちに教え続け、会を引率してきた鈴木律子さん(77)は「閉会はひと区切り。これからも体力の続く限り、子どもたちの成長を見守っていきたい」と話す。

 同会は上野高丘町会子ども会が前身。1979(昭和54)年に「子どもたちの手による、子どものための会」として小学生ら13人と発足した。この31年間で延べ300人が入会。会を卒業する中学校入学までクリスマス会やキャンプを楽しむほか、近隣老人ホームなどへの訪問活動でも地域貢献してきた。

 昨年の夏に夫を亡くした鈴木さん。悲しみを乗り越えさせてくれたのは、慕ってくれる子どもたちだった。「自分の年齢を忘れさせてくれた子どもたちとの時間。でも老いは確実に体力を奪う。全力で楽しめる今が潮時」と考えるようになった。しかし、次期会長がなかなか決まらず閉会することになった。

 子ども3人と8年間、活動に参加した高丘町の主婦、工藤智恵子さんは「なくなるのはとてもさみしい。子どもたちを成長させてくれた会にとても感謝している」と話す。また、3人の子どもと17年にわたり参加した女性(50)は「時代の流れかもしれないがなくなるのは残念。若い母親をリードして、子どもとのかかわり方を教えてくれた鈴木さんの言葉には説得力があった」と惜しむ声が聞かれた。

 鈴木さんは「あっという間の30年だった。子どもたちがいたから続けてこられたと思う。自分が一番楽しんでいた活動だから」といい、同会最後のイベントとなる閉会の集い(29日午前9時半から)の準備を笑顔で進めていた。

提供 - 函館新聞社




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