3月の道南 有効求人倍率0・36倍 新規求職者4カ月ぶり増
update 2010/4/28 12:42
函館公共職業安定所が27日に発表した3月の渡島・桧山管内の雇用失業情勢によると、有効求人倍率は0・36倍と前年同月を0・02ポイント下回り、33カ月連続で前年割れとなった。前年からの下げ幅は縮小しているが、減少傾向にあった求職者が増加に転じるなど雇用環境は先行き不透明な情勢にある。
有効求人が前年同月比4・5%減の4329人に対し、有効求職者は同1・4%増の1万2058人と3カ月ぶりに増加。同職安は基調判断を「依然として厳しい状況にある」とし、昨年10月から前月までの「求職者の増加傾向が落ち着きつつあるものの」という表現を削除した。
雇用の先行指標となる新規求人倍率は同0・06ポイント低下の0・60倍で、2カ月連続で前年同月を下回った。新規求職者が同3・7%増の3425人と4カ月ぶりに増加に転じたのが要因で「家計収入の低下などでパートの求職者が増えている」(同職安)という。一方、新規求人は同4・5%減の2027人と7カ月連続で減少した。
新規求職者のうち、事業主都合で離職した人は同15・3%減の800人と4カ月連続で減少した一方、在職者(同7・9%増)や無職(同17・2%増)、自己都合の離職者(同10・7%増)と増加傾向にある。産業別では建設業が同55・2%減、公務・その他が同28・3%減と落ち込みが目立った。
今後の見通しについて同職安は「年度末を区切りにビルメンテナンスや警備などの請負業務で契約を更新しないケースも見込まれる。雇用環境が改善するような明るい材料は見当たらず、新規求職者が増加する可能性もある」と危惧(きぐ)している。
提供 - 函館新聞社
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