定例会見西尾市長、並行在来線問題で「了承できない」

update 2010/4/27 11:25

 函館市の西尾正範市長は26日に開かれた定例会見で、北海道新幹線の札幌延伸開通に伴いJR北海道がJR函館線の現函館駅―新函館駅(仮称)間を、並行在来線として経営分離する方針を示していることについて「市としては了承できない」と述べ、開通後もJR北海道の運営を求める考えを示した。

 JR北海道は3月25日に開催された国の調整会議で、札幌延伸開通時に並行在来線として経営分離する区間について、現函館駅から小樽駅間との方針を示す一方、小樽―札幌間は新幹線開通後も引き続き経営する意向を示している。

 同市長は「現駅と新駅を結ぶ路線も現時点では第3セクターに移行となる考えと聞いているが、地域としては了承できる話ではない。JR北海道の最終意思を確認した上で訴えていきたい」とする。

 94年11月に行われた道と地元関係団体との協議では、現駅―新駅のアクセスについて、道が中心となり責任を持って対応することを確認しており、市はこの協議内容を基に近く、道に要請する考え。

 並行在来線の扱いは96年2月に政府と与党の申し合わせで示された見解に基づき、市は「現駅と新駅の間は並行在来線にあたらない」との認識を示す。同市長は「(函館―新駅間は)新幹線と並行して走る並行在来線ではなく、アクセス路線。JR北海道の責任でやってもらわないと、地域と道と信義上の問題が出てくると受け止めている。よくこれから話し合いたい」と述べた。

 また同市長は、現駅が約86億円を掛けて将来的な新幹線車両の乗り入れに対応できる駅舎や駅前広場の整備を手掛けたことにも触れ、「市民の税金で建てたようなもの。3セクになってまた市民の税金で買い戻すことにはならないのでは」とさらなる財政負担の懸念を示した。

提供 - 函館新聞社




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