農作業ケータイで効率化 支援システム始動へ 乙部

update 2010/4/23 10:48

【乙部】乙部町が整備を進めている「農業支援システム」が今春から本格稼働する。町はインターネットや携帯電話の機能を生かし、生鮮野菜の収穫量や出荷時間の取りまとめ、気象データの提供などをリアルタイムで行うことで、集出荷作業の時間短縮や気象条件に応じた農作業の効率化を目指している。

 総務省の「地域ICT(情報通信技術)活用モデル構築事業」の一環で整備を進める。システムは@集出荷支援システムA栽培管理支援システムB生産履歴情報システムC農業農村情報提供システム―の4本柱。農家がブロッコリーなどの収穫を進めながら、携帯電話で出荷量や出荷時間を専用サイトに入力。農家、集荷担当者、物流業者、出荷先の農産物商社が、リアルタイムで出荷状況を共有できる。

 また、農地に設置した観測ロボットが集めた、気温、湿度、降水量、土壌水分などの気象データや画像も提供。病害虫発生や適切な農薬の利用時期といった情報も共有するほか、生産履歴情報をインターネットで消費者や出荷先のスーパーなどに提供する。

 ブロッコリーなどの栽培が行われている富岡や姫川地区は、電波の不感地帯もあり、6月をめどにNTTドコモが新アンテナを設置し、農地全域をカバーする。

 20日夜には、年間1億円以上のブロッコリーやスイートコーンを生産する、町契約野菜生産出荷組合(佐藤光男組合長)による講習会が町役場で開かれた。システム導入に向けて組合員は、新たに携帯電話を購入したり、NTTドコモが提供する「iモード」が利用可能な電話に切り替えた。

 60歳以上の組合員が多く、メール送受信の経験がない人もいるため、システム整備を担当するグローバルコミュニケーションズ(函館市)の社員が、システム操作の基本から丁寧に解説。参加者は操作に悪戦苦闘しながらも、携帯電話に表示される気象グラフなどを興味深そうに見入っていた。

 参加した農家は「気象条件に応じて出荷量は大きく変わる。自宅に居ながらリアルタイムで情報が得られので翌日の農作業にも生かせる」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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