映画「海炭市叙景」参加きっかけに東京でスタイリスト修業へ 高橋恵里さん
update 2010/4/22 09:36
函館に住む高橋恵里さん(23)が、春から東京でスタイリストとしての一歩を踏み出す。きっかけは2月に函館で行われた映画「海炭市叙景」の撮影だ。市民オーディションで熊切和嘉監督に誘われ、夢だったスタイリストの見習いに挑戦し、プロに“弟子入り”するチャンスをつかんだ。高橋さんは「地元にいながら仕事が決まって嬉しい」と喜んでいる。
高橋さんは函館出身。遺愛女子高卒業後、好きな服を学ぼうとイタリアに留学し、専門学校で3年間勉強した。流行を追いかける雑誌などの仕事より、時代に左右されない映画業界に関心を持ったが、つてもなく、09年6月の帰国後も仕事はなかなか決まらなかった。そうした中、地元で映画製作が行われることを知り、「現場を体験してみたい」と応募し、市民スタッフとしての参加が決まった。
撮影が始まると、東京から来たプロのスタイリストに付いて衣装合わせなどの作業に追われ、朝から晩まで駆け回る日々が続いた。「初めてで何が分からないのかも分からない状態だったけど、とにかくマネをして動いた。すごいチャンスなので学べることは何でも吸収しようとした」という。衣装部は、雨の時は俳優に傘を差し、寒い日には使い捨てカイロを渡すなど、現場の状況に応じてさまざまなことに気を遣うことも大事な仕事。「当たり前のことに気付いて気を配るのが難しかった」と振り返る。
弟子入りが決まったのはクランクアップ後。打ち上げ会場に行く直前、一緒に働いたスタイリストに「働かせてください」と申し込んだ。「すごく厳しいよ」と言われたが、「覚悟してます」と即答したという。
出身地での映画撮影が人生の転機となり、「見慣れた風景が全然違うように見えた。大ヒットでなくてもじわじわといろいろな人に観てもらえれば」と語る。映画「海炭市叙景」は11月にも全国公開の予定。
提供 - 函館新聞社
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