渡辺美佐子さん迫真の演技 「化粧 二幕」ファイナル公演

update 2010/4/21 09:57

 9日に死去した井上ひさしさん作の一人芝居「化粧 二幕」のファイナル公演が19、20の両日、函館市芸術ホール(五稜郭町)で行われた。女優の渡辺美佐子さんが、大衆演劇の女座長役をユーモアを織り交ぜながら迫真の演技で披露。1982年から国内外をめぐった旅公演の最後でもあり、観客の大きな拍手を受けた渡辺さんは「井上さんもきっと喜んでくださっている」とあいさつした。

 舞台は取り壊し寸前の芝居小屋の楽屋。一座を仕切り、前狂言の準備をする女座長の前に生き別れになった息子が現れる…というストーリー。渡辺さんは観客に向かって化粧をしたり、ステージいっぱいに動き回る女座長役を約1時間半ほぼぶっ通しで力強く演じ切った。笑いと涙たっぷりの展開に観客はすっかり引き込まれた様子で、スタンディングオーベーションと拍手で応えた。

 19日の舞台終了後は、主催の函館演劇鑑賞会会員が首に飾るレイを渡して感謝を伝える一幕も。会場ロビーには過去に上演した井上作品のパンフレットや書籍を並べた追悼コーナーも設けられた。

 19日の公演に鹿部町から訪れた女性(68)は「渡辺さんのファンなので間近で見られて良かった」と感激の様子。函館に住む女性(66)は「素晴らしい芝居で井上さんはやっぱりすごいと思った」と話していた。

提供 - 函館新聞社




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