京都の大西さんが函館のフォトエッセーの出版目指す
update 2009/9/24 09:53
京都在住のコピーライター大西剛さん(50)が、昨年9月から二眼レフを使って撮りためた、函館市内の風景写真を使ったフォトエッセー集の出版を目指している。現在、その写真の一部による個展を函館市内で開催中。来函中の大西さんは「既存のガイドブックでは紹介されることのない、知られざる函館の魅力をぜひ多くの人たちに味わってもらいたい」と話している。
大阪出身の大西さんは、大学時代に京都に移り住み、広告代理店勤務などを経て現在はフリーのコピーライターとして活躍している。15年前に情報誌の取材でアジア18カ国を旅した際に写真の面白さに目覚め、以後は仕事とプライベート双方で本格的な撮影に取り組んでいるという。
今回、函館をテーマにしたフォトエッセー集「函館散歩 二眼レフ」(仮タイトル)に取り組むことになったのは、昨年9月に4年ぶりに来函したのがきっかけ。この時、偶然立ち寄った居酒屋で地元の人たちと意気投合した大西さんは、「とてもフレンドリーで外部の人間にも気さくに話しかけてくれることに感動した」とともに、これまで知らなかった函館の歴史上の裏話などに触れ「京都の歴史は千年以上だが、激動の幕末から明治、大正、昭和を駆け抜けた函館の百数十年の歴史の方が密度が濃いと感じた。近代日本の原点を示す記念碑のような二度と生まれない町」とその魅力にはまっていった。
以後、大西さんは毎月のように函館を訪問し、あえて旧式の二眼レフカメラを使って撮影を開始。「函館のゆったりとした時間の流れを表現するには、大きなファインダーをのぞきながら一枚一枚慎重に撮影できる二眼レフが最適」とこだわりの理由を明かす。
自らの足で見つけた独自のポイントから撮影された作品には「末広町2009年1月20日」「元町2009年7月3日」など、撮影場所と日付のみのタイトルが並ぶ。大西さんは「タイトルによってイメージを限定することなく、函館の風景そのものを感じてもらいたかった」と話す。
27日まで函館市内のギャラリーシエナ(本町29)で開いている個展「函館二眼レフ散歩」では、エッセー集に収録予定の写真の中から27作品を展示している(入場無料。午前11時から午後7時まで)。大西さんは「地元の人たちでも見過ごしがちな魅力的な風景を数多く紹介しているので、ぜひ多くの人たちに楽しんでもらいたい。これをきっかけに出版に向けて前進できれば」と期待している。
提供 - 函館新聞社
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