旧弥生小の桜いつまでも 1本1本丁寧に接木

update 2010/4/20 11:13

 旧函館弥生小学校敷地内のサクラの後継樹を育てる現弥生小学校(村上一典校長、生徒249人)の後継樹育成計画の一環で19日、旧校サクラの枝の接ぎ木作業が現小敷地内で行われた。市内の樹木医斉藤晶さん(75)が1つ1つ丁寧に台木に枝を差し込み、旧校の遺伝子を受け継ぐサクラの苗木を作り出した。

 同校の新校舎建設の支障となり移植が困難なサクラの後継樹を育成して、2011年度の完成後に敷地内に植えて旧弥生小学校の歴史を次代に受け継ぐ目的で実施。2年間に渡る計画で、最高学年生が後継樹の世話などを行う。

 この日は刃物を扱う作業のため斉藤さん1人で行った。2月に当時の6年生が旧校敷地内のサクラの原木から採取し、現校内に保存していた「接ぎ穂」と呼ばれる小枝を5センチほどにカット。10センチほどに切った台木に切れ目を入れて枝を差し込み、マツヤニなどで作った「接ぎ蝋(ろう)」を周辺に塗って接ぎ木した。斉藤さんは「寒い日が続いているので芽吹きが遅くなるかも」と話していた。今後は随時手入れなどを行っていく。

提供 - 函館新聞社




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