夫や句会へ感謝込め 森早和世さん句集自費出版
update 2010/4/19 16:29
札幌の俳句結社「道(どう)」の同人で函館市北美原の森早和世(さわよ)さん(70)=本名・石田和子さん=がこのほど、第2の句集となる「染木綿(しめゆふ)」を「文學の森」(東京)から自費出版した。タイトルとなった木綿の藍(あい)染めような青で彩られた背表紙の本を手に「今後も時の流れをしっかり受けとめ、心と体を大切に作句する決意をした」と話している。
森さんは20代のときから短歌を詠んでいたが約25年前、自分が感じたことを叙情的にならず、そのまま書き残したいと俳句を始めた。処女句集は2004年の「花氷(はなごおり)」。夫、伴之さんが退職後にやりたいこととして、出版を手がけてくれた。「当時から5年後に古希を迎えることもあり、2冊目を出版する決意だった」と振り返る。それから本のために意識することはなく、主婦として日常生活から約1000句を詠み、このうち302句を厳選。年別に掲載した。
この5年間で所属する結社が変わったり、身内の不幸もあり環境は大きく変わったが、自然体で日常を詠み続けた。書名となった句は「染木綿の布巾(ふきん)の匂ふ薄暑(はくしょ)かな」。ある日、テーブルに置いたふきんを見て、幼いころの初夏、祖母が食卓に出したきれいな飾りふきんを思い出して詠んだという。そのほか主婦らしく、旬の食材が登場するが、伴之さんが庭で育てるボタン、ユリなどの花でも作られている。「この句集に向け、俳句生活を思い切りできたのは、支援してくださった大勢の人のおかげ」と話す。
A5判、180ページで300部作成。多くの人に読んでもらいたいと、興味ある人に本を無料で進呈する。問い合わせは森さんTEL0138・46・3576。
提供 - 函館新聞社
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