函館でも井上ひさしさん追悼 19、20日に「化粧二幕」演劇鑑賞会

update 2010/4/16 09:13

9日に死去した劇作家の井上ひさしさんをしのび、函館演劇鑑賞会は19、20日、井上さん作の「化粧二幕」の公演会場(市芸術ホール)内に追悼コーナーを設ける。過去に函館で公演したさまざまな舞台のチラシや資料のほか、直筆台本のコピーなども展示する。小説や人形劇など幅広く活躍し、多くのファンを魅了した井上さんの訃報に、市民の中にも惜しむ声が広がっている。

 同会によると、函館では1974年の「11匹のネコ」以来、「頭痛肩こりpニ口一葉」「紙屋町さくらホテル」など井上作品を20回上演している。19、20日に行う渡辺美佐子さんの一人芝居「化粧二幕」は旅公演の最終地となり、函館で歓迎準備を進める中での突然の悲報だった。

 三女で劇団「こまつ座」代表の井上麻矢さんは全国演鑑連加盟団体に「自分の作品をお読みいただくこと、劇場に足をお運びいただくことができますのなら、それが何よりも幸せなことだと言って旅立ちました」とコメントを寄せた。同会の鈴木順子事務局長は「ユーモアに優しさがにじみ、反戦や家族愛が織り込まれたすばらしい作品ばかり。あらためて偉大さを感じた」と悼む。

 08年に代表作「父と暮らせば」を上演した「劇団はこだて」の前田健三代表は「いろいろな作家に取り組んでいるが、言葉の面白さを感じた作品だった。新しい作品が見れなくなるのがとても残念」と話す。また、市内では昨年12月、井上さんの講演を予定していたが、体調不良で急きょ中止となっていた。企画した和田裕・前函館市文学館館長は「最期まで函館を気に掛けてくださったと聞き、感銘を受けた」と振り返る。

 「化粧二幕」の公演は19日午後7時、20日同1時半。問い合わせは同鑑賞会TEL0138-51-7376。

提供 - 函館新聞社




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