北斗の細砂さん作 シナリオ初映画化
update 2010/4/15 14:31
北斗市に住む細砂光太さん(35)=ペンネーム・沙矢光史=のシナリオ「木漏れ日の中で」が、近く映画化されることになった。町立日高高校の経験を基に、高校生の葛藤(かっとう)や成長を描く内容。プロの脚本家を目指し、地元でずっとシナリオを書き続けていた細砂さん。完成すれば初の作品化となり、「市民が映画に関心を持つきっかけにもなれば」と期待を寄せている。
細砂さんは函館生まれ。地元の小、中学校から日高高校に進んだ。卒業後は東京で劇団員やバー経営などさまざまな仕事を経験し、函館ロケの「オー・ド・ヴィ」に出演するなど映画制作にも参加。そうした中で「自分で創造したい」という思いがふくらみ、20代後半から独学でシナリオを書き始めた。脚本家としてのデビューを目指し、28歳で帰郷し函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞に毎年応募するなど努力を重ねてきた。
しかしチャンスがなく、夢をあきらめかけた2006年春、高校の後輩の親から日高を舞台にした映画制作を持ち掛けられ、「町の力になれば」とシナリオ担当を承諾。2年間掛けて完成させたが資金難などからさらに2年間待ち、今年、ようやく5月にクランクインのめどがついた。
日高高は各種スポーツや体験学習などをカリキュラムに盛り込む「産業学習推進制度」が特徴。校内暴力など学校が荒れていた当時、第1期生として入学した細砂さんは、そこで初めて積極的にかかわり、遊び、正面から受け止めてくれる大人たちに出会い、「価値観が変わった。最高の学生生活だった」という。
脚本は仕上がってるが、住民オーディションや撮影準備にも携わる予定で、まもなく多忙な日々が始まる。「日高高校でいろいろな人から心に届く言葉をもらい、人との接し方を学んだ。その実感を劇映画で伝えたい」と語っている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。