ケースワーカー増員へ、函館市

update 2010/4/13 09:51

 函館市福祉事務所は2010年度、増加し続ける生活保護世帯に対応するため、各世帯の支援を担当する職員・ケースワーカーを増員する。4月下旬に行われる人事異動に伴い、これまで実質82人だった職員を88人に増やす。ケースワーカー1人が担当する世帯数は、3月は99世帯だったが、異動後は91世帯に。業務量緩和によりきめ細かな指導が期待される一方、国が定める標準数(80世帯)を上回る現状は変わらない。

 同市の保護世帯数は、3月が約8490世帯。このうち入院中などを除く一般的な保護世帯は約8120世帯だった。09年度のケースワーカー数は、定数85人に対し、年度途中の退職などで82人に減少。3月には1人が99世帯を担当するまでになり、個人の負担が増加していた。

 同市の保護世帯数は、経済不況などの影響で増加の一途をたどる。通常は減少する4月以降にも減る見込みがないことなどから、増員を決めた。さらに入院世帯などを担当する嘱託職員も1日付けで、これまでより2人多い5人とした。

 市福祉事務所の生活支援課は「世帯数が増えているので厳しい現状は続く」と悲鳴を上げながらも、「行財政改革で人員を削る中での増員はありがたい」とする。庁内でも事務所面積当たりの職員数が多い同課では、5月の大型連休中にもスペースの拡張を行う予定。

提供 - 函館新聞社




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