僕らの歌 全国で響け 全盲の大平さんら音楽グループ

update 2010/4/10 11:59

 全盲の写真家、大平啓朗さんや函館の男性音楽ユニット「りぼん」のメンバーらが、秋に東京で開かれる障害者ミュージシャンを対象にした「ゴールドコンサート」(日本バリアフリー協会主催)の参加を目指している。曲は大平さんが一人旅の経験を基に歌詞をつづった「さぁ」。音楽を身振り手振りで示すミュージックサインも付け、多くの人に思いを伝えようとメンバーは練習に励んでいる。

 7回目となるこのコンサートは全国選抜で選ばれたさまざまな障害のある音楽家約10組がオリジナル曲を披露し、グランプリを目指す。企画から運営まで当事者が担当し、障害者の自立や社会参加の必要性を伝えるのが狙いだ。プロの音楽評論家らが審査するため、大会のレベルは高い。

 「さぁ」は昨年6月から単独の全国旅行を始めた大平さんが詩を書き、りぼんの高島啓之さんが曲を付けて同10月に完成した。大平さんは旅の写真で作ったカレンダーの収益金でレコーディングを計画。さらに「仲間で作り上げたこの歌をいろいろな人に聞いてほしい」と発表の場を探していたところ、このコンサートを知って応募を決めた。

 参加メンバーの初顔合わせとなった8日は早速、曲の音や動きを合わせて演奏練習に取り掛かり、メンバーの息はぴったり。ボーカルの高島さんは「函館を伝えたい」と意気込む。

 「そこにみんながいるから/さぁ/ニコッと/会いにいこう」―。歌詞には明るく、前向きなメッセージが込められており、大平さんは「目指すはグランプリ。歌詞の意味を伝えたい」と話している。

提供 - 函館新聞社




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