「キタカ」電子マネー函館でも利用OK

update 2010/4/7 10:20

 JR北海道のIC(集積回路)乗車券「Kitaca(キタカ)」の電子マネー機能を利用できる店舗が20日から、JR函館駅構内の売店や自動販売機などに拡大し、コンビニエンスストア大手のローソン(東京)の道内全店舗にも導入されることが決まった。道南では乗車券として利用できないが、道央圏や本州客を中心に駅などでの利便性が高まりそうだ。

 キタカは改札機の読み取り部にかざすと運賃が課金され、通過できる乗車券。2万円を上限に入金して運賃や買い物の支払いなどに繰り返し使える。昨年3月から首都圏で普及するJR東日本の「Suica(スイカ)」とも相互利用でき、市場規模は拡大している。

 道南でキタカの電子マネー機能が新たに利用できるのは、渡島・桧山管内のローソン約60店のほか、函館駅構内の売店や飲食店など7店舗と駅内・周辺の飲料自販機16台。ローソンでは決済とカードへの入金(チャージ)もできるが、駅周辺ではで決済のみ可能になる。

 JR北海道によると、3月末時点でのキタカの発行枚数は約23万5000枚。現在、電子マネーが利用できるのは道央圏を中心に道内約780カ所あり、4月20日には約1500カ所に拡大する。3月の利用件数(スイカ利用を含む)は一日当たり約3400件に上るという。

 キタカの利用対象エリアの拡大は2008年10月の登場以来、道央圏やローソンの店舗を除けば函館地区が初めて。同社は「函館は本州からの来道するお客さまが多く、スイカユーザーからサービス導入の要望が多かった。春の観光シーズンや12月の東北新幹線新青森駅開業を前に新たな需要を取り込みたい」とPRする。

 一方、道南ではキタカのカード自体を販売していない。乗車券としての利用についても「今のところ予定はない」(同社広報)といい、サービスを受けられる利用者は今のところ限定的だ。キタカを入手するには道央圏41の有人駅やクレジットカード機能付きの申込者などに限られる。問い合わせはJR北海道開発事業本部TEL011・700・5767。

提供 - 函館新聞社




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