障害者に楽しい余暇を 養護学校保護者が支援サークル発足
update 2010/4/5 15:46
函館養護学校の保護者たちが、障害者余暇支援サークル「余暇っちゃ」(後藤富美子代表)を立ち上げた。高等部を卒業した生徒の活動場所が少ないことから、平日に楽しく過ごせる居場所を作るのが狙いだ。15日から毎週木曜の午前、函館市総合福祉センターで活動する計画で、ボランティアを募っている。関係者は「こうした取り組みが地域で広まれば」と願っている。
同校は主に肢体不自由の子を受け入れ、小学、中学、高等部がある。高等部の生徒は卒業後、函館リハビリテーションセンターや青柳学園のデイサービスを利用するケースが多い。しかし両施設とも利用定員はいっぱいで、昨年度の卒業生7人は各週1回程度しか利用できず、残りの日は自宅で過ごしているという。
こうした状況から同校職員らが昨秋、バリアフリーの公共施設を利用した活動場所を検討。在校生の親に協力を呼び掛け、小、中、高等部の母親3人が中心となりサークルを発足させることになった。
後藤代表(47)の長女・唯菜さん(16)は視覚、知的、肢体不自由の重複障害がある。「高校卒業後の行き場所がないことはうすうす知っていたがどうしていいか分からなかった。先生から話を聞き、いずれは自分と娘のためにもなると思った」と語る。活動を支える松村真由美教諭(50)は「子どもが毎日活動でき、地域とかかわる場所は必要。子の成長とともに保護者の介護負担も重くなるので、こうした場所が増えることで地域が元気になるはず」と期待する。
当面は後藤さんらメンバー1人と同校職員1人、ボランティア数人が常駐する。現在2、3人が申し込んでおり、月500円の会費で音楽や調理、スポーツなどを楽しむ。
松村教諭は「毎回『よかっちゃ(良かった)』と喜べる内容にしたい。初めての試みなので無理のない程度に進めたい」とし、後藤さんは「子どもが余暇を楽しむと同時に親にもゆとりができる時間になれば」と話している。ボランティアに関する問い合わせ、申し込みは同校TEL0138・50・3311。
提供 - 函館新聞社
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