逢坂氏の得票率62・6% 福島氏、組織固めきれず

 民主党前職の逢坂誠二氏が圧勝を収めた衆院選道8区。逢坂氏は得票率62・6%で、全市町で1位、積み上げた得票は8区過去最高となる17万1114票の圧勝だった。自民党新人の福島啓史郎氏は組織を固めきれず、得票は5万8046票。無所属新人の佐藤健治氏は自民党公認で出馬した前回から得票を4割以下に落とし、4万票に乗せるのがやっとだった。

 8区全体の投票率は69・34%で前回を2・67ポイント上回り、有効投票は前回より2330票多い27万3325票だった。

 逢坂氏の得票率は、前回勝利した民主党の金田誠一氏の49・8%を12・8ポイント上回り、6割の大台に乗せた。単純比較は難しいが、2007年の道議選函館市区で民主党3候補の得票率は全体の36%程度で、逢坂氏が民主支持者のほか、浮動票や保守票の一部も取り込んで17万票をたたき出した。

 福島氏は得票率が21・2%と低迷し、票は逢坂氏の3分の1に終わった。佐藤氏の票と合わせても9万8000票余りで、遠く逢坂氏に及ばない。保守分裂も敗因の一つだが、台風並みの逆風、自民党組織として戦いができなかったことなどが大きい。

 佐藤氏は、北朝鮮への拉致被害者救済を訴え、道南をくまなく歩いた雌伏4年間の集大成として選挙で「大爆発」を期したが、不発に終わった。父親の佐藤孝行氏の出身地せたな町(旧北桧山町)と鹿部町で福島氏を上回ったが、残る16市町では3位だった。

 道8区の比例票は、前回とほぼ同じ27万401票。民主11万8125票、自民6万6364票、公明3万509票、大地2万8481票、共産1万8563票、社民8359票など。民主が前回より約2万票、大地が約3000票増やしたが、それ以外は減少。自民が約1万5000票、公明が約1500票減らすなど政権与党への逆風のあおりを受けた。

update 2009/9/1 15:52
提供 - 函館新聞社


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