衆院選 8区は民主・逢坂氏
衆院道8区(渡島・桧山管内)は即日開票の結果、民主党前職、逢坂誠二氏(50)が自民党新人、福島啓史郎氏(63)らに大差を付けて2選を果たした。民主党は小選挙区が導入された1996年から5回連続の勝利。保守分裂のほか、全国的な追い風から保守票も切り崩し、逢坂氏が圧勝した。道内12選挙区で自民党はわずか1勝の惨敗。投票率は8区全体で69・34%、函館市は今回も全道最低の67・10%だった。
逢坂氏は投票総数の6割以上を獲得し、独り勝ち。対する自民・福島氏は2割強しか獲得できず、惨敗。保守系無所属で3回目の出馬となった佐藤健治氏(52)は1割台で支持が広がらなかった。
逢坂氏は、今期で引退した金田誠一氏の後継として2007年10月に擁立が決まった。比例道ブロック単独1位で初当選した前回から初の小選挙区挑戦となり、民主・連合などの合同選対は「8区では新人」を合言葉に知名度の浸透を図った。
後志管内ニセコ町長を3期11年務めた経験から、地方自治のプロを自任。小泉元首相の構造改革を批判するとともに、地方の声を国政に届けることを主張した。「自民党は長期政権で機能不全に陥った。政権交代をてこに、国民本位の政治を取り戻す」と訴え、医療・福祉の充実や地域経済の振興、暮らし重視の政策を掲げた。
共産党が選挙区候補を擁立せず、自主投票を決めたことも有利に働いた。これに自民党の支持率低迷、保守分裂などから、企業票など保守票の切り崩しも図り、福島氏らを寄せ付けず、圧勝した。
福島氏は、辞任した前自民党道8区支部長の後任として、党本部を介して昨年9月に支部長に就任。前参院議員、元農水官僚として一次産業の振興、北海道新幹線新函館の前倒し開業と関連する高規格幹線道路網の整備、観光振興などを掲げた。 しかし、保守分裂や選挙態勢の遅れから公明党が道内12選挙区の自民党候補の中で唯一、推薦を見送るなど苦戦を強いられた。
無所属で出馬した佐藤氏は「道南の市民党」を掲げ、組織や団体に頼らない「草の根選挙」で臨んだ。過去2回、自民党から出馬し、民主と事実上の一騎打ちとなった前回は11万4000票を獲得して自信を深めた。国際海峡の津軽海峡に面した函館の港湾機能強化や、誰よりも道南を知る候補であることを前面に打ち出し、3度目の戦いに挑んだが、前回得票の半分以下まで落とし、跳ね返された。
幸福実現党新人、西野晃氏(32)は北朝鮮の核ミサイルに対抗する国防強化、消費税や贈与税の全廃による経済活性化などを訴え、独自の戦いをした。
提供 - 函館新聞社
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