法人市民税、函館市が3億6000万円還付へ

 函館市は2008年度に納付された法人市民税約31億円のうち、1割強に当たる3億6000万円を還付する。企業の最終決算が業績見込みに達しなかったためで、深刻な経済情勢を反映している。

 市財務部によると、企業が業績見込みに応じて、秋に法人市民税額の半分ほどを中間申告して納める。しかし、業績が見込みを大幅に下回れば、納めた税金は還付される。

 市の法人市民税の還付額はここ数年、7500万円―9300万円程度だったため、市は本年度当初予算で8000万円の還付金を計上した。しかし、企業の業績不振が予想以上に大きく還付額が3億6000万円に上ったため、2億8000万円の補正予算を9月議会に提案する。

 同部によると、還付額の追加補正は、全国の中核市でも半分以上が実施する予定。倉敷市で9億3000万円、宇都宮市で7億3100万円、金沢市で6億6600万円などが大きい。

 法人市民税は市税の一つ。函館市の本年度当初予算で見込まれる市税約333億円のうち、法人市民税は約28億円、個人市民税は約117億円で、いずれも貴重な自主財源となる。企業の業績が単年度で回復しない場合、本年度の税収にも影響する。

update 2009/8/30 13:59
提供 - 函館新聞社


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