来遊落ち込み、道南のサケ漁解禁延期
サケの来遊量が大幅に落ち込むことが予想されるため、道南の各漁協は9月1日から3日としていた秋サケ定置網漁の解禁日を10日から2週間延期する。将来を見据え、川に戻る増殖用の親魚を確保する自主規制措置だが、漁期前からの規制は異例という。
道立水産孵化場(恵庭市)のさけます資源部によると、道内の沿岸、河川を合わせた今年のサケの来遊予想量は2515万匹で、例年の半分余り。不漁だった昨年をさらに3割以上下回り、過去20年で最低となる見込み。ただ、道南全域では昨年の78万6000匹をやや上回る91万8000匹と予想している。
沿岸に回帰するのは4、5年魚が中心。同部は「今年の4、5年魚の稚魚が放流された当時は水温が平年より2度ほど低かった。エサとなる動物プランクトンが減り、来遊する数にも影響したのでは」と推測する。
例年、道南の秋サケ定置網漁の漁期は9月1日から12月中旬まで。
また、道と関係漁協は28日、桧山、後志、石狩沿岸の日本海中・南部海域を対象に、採卵用の親魚を確保するため、釣り愛好家を対象に河口付近でのサケ釣りを自粛するよう呼び掛ける異例の要請文を発表した。
桧山支庁とひやま漁協(乙部町、市山亮悦組合長)は連名で、漁業者の自主規制と足並みをそろえる形で、釣り愛好家にも、規制対象外となっている河口周辺海域でのサケ釣りを自粛するよう呼び掛けている。管内では、厚沢部川、天の川、後志利別川などで採卵用の親魚を捕獲しているほか、複数の河川では大勢の釣り愛好家がサケ釣りを楽しんでいる。
提供 - 函館新聞社
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