総選挙道8区、逢坂氏を福島氏追う
30日の衆院選投票まで、28日で残り2日。道8区に立候補した4人は27日、大票田の函館市を中心に街宣活動し、票の上積みを図った。全国的な追い風と保守分裂などから民主党前職、逢坂誠二氏(50)が先行し、自民党新人、福島啓史郎氏(63)が懸命に追い上げている。
民主党と連合の組織力、道議や市議との連携、選挙区候補を擁立していない共産党の票の流れや新党大地との協力関係、公示前後の決起集会の動員数などでも逢坂氏は他候補をリードしている。ただ、福島氏も保守団結を訴えて距離を縮めている。無所属新人、佐藤健治氏(52)は支持の広がりを欠いている。
元農水官僚で一次産業の振興を掲げる福島氏は、漁業者への支持を拡大。日米FTA(自由貿易協定)問題に関する民主党の小沢一郎代表代行の発言に対し全国農業協同組合中央会が抗議声明を出したことを追い風に、農業票の確保も図る。これに従来からの企業票、保守票の取り込みに全力を挙げ、陣営は「残り2日で逆転を狙える」と照準を合わせる。
逢坂氏はこれまで地元選出の道議や市議らと道南一円を2巡ほどし、一次産業従事者の多い郡部や函館市内旧4町村への浸透にも力を注いだ。党幹部の応援がない中、各地で個人演説会も20回以上開き、従来の保守層や無党派層にも支持を広げる。陣営幹部は「公示後に逢坂の名前と顔が一致した有権者も多いが、油断していない」と引き締めを図る。
佐藤氏は選挙戦前半で檜山や渡島北部などを一巡し、後半は函館市内や近郊で遊説を展開している。「郷土(ふるさと)を守る」「函館を支えたのは農村・漁村の集落」などの主張から農漁村部や高齢者を中心に支持を集めている。個人演説会を10回予定。支持者には熱意があり、陣営幹部も「運動量ではどの候補にも負けていない」と語る。
幸福実現党の新人、西野晃氏(32)は、渡島・檜山管内をくまなく回り、政策の2本柱である消費税や贈与税などの廃止による景気回復と、北朝鮮に対する国防強化を重点的に訴えてきた。住宅地のほか商業施設や商店街なども丁寧に訪れ、課題だった知名度向上に努め、個人演説会は10回を数えた。「厳しい戦いだが全力で戦っている」と陣営幹部は話している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。