国際科学祭が開幕
サイエンスショーや実験教室など多彩な催しを通じて科学の魅力を伝える初イベント「はこだて国際科学祭」(サイエンス・サポート函館主催)が22日、函館市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で開幕した。初日は環境をテーマにした地球儀のアート作品展「『ワールドプロセッサー』インゴ・ギュンター108の地球展」の展示や一般市民と科学者らが気軽に語り合う「サイエンスカフェ(科学夜話)」などが行われ、多くの市民が科学の世界に触れて楽しんだ。
市民に科学を身近に感じてもらい、イベントを通じて科学に携わる人のネットワークを広げようと、公立はこだて未来大や函館市などの連携組織が企画した。30日までの9日間、実験体験会やライブなどさまざまな企画を行う。
地球展は、枯渇する漁場や真水の割合、テレビの所有率などさまざまな地球の問題をグラフィックデザインで施した光る球体68個が暗闇に並べられ、来場者は興味深そうに見入っていた。
函館市の会社員、水上直子さん(48)は「配置の仕方が美しく興味深い」と見詰め、千葉県から帰省中の姪で高校3年の柴崎美織さん(18)も「きれいで、ためになった」と話していた。
初回の「サイエンスカフェ」のゲストは、地球展の制作プロジェクトに携わったアートプロデューサーで九州大特任教授の目黒実さん(63)。集まった市民約40人を前に、子ども向け博物館や絵本の魅力を伝える活動への思いを熱く語り、質問を受けた地球展の狙いについて「デザイン化された空間の中で地球環境問題を感じてほしい。個々の地球儀にも意味はあるが、暗くすると光って浮かび上がる“仕掛け”をして子どもと一緒に問題を考える大人の姿勢が大事」と答えるなど、参加者とも活発な意見を交わしていた。また、「芸術は作品でなく『場』。科学祭の体験が子ども性の栄養となり、数十年後にここから科学者が生まれれば」と主催者にエールを送った。
地球展は30日まで、午前10時―午後6時。入場無料。23日は子ども向けの化学実験体験会「実験カーがやってくる」や水筒作りを体験する「パナソニック環境学習プログラム」、市立函館高生が研究成果を発表する「サイエンストーク」などを予定。同日午後6時からのサイエンスカフェゲストは未来大の川嶋稔夫教授。当日参加可。
詳細はホームページ(http://www.sciencefestival.jp)でも確認できる。
提供 - 函館新聞社
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