経済・観光交流を推進…日ロ沿岸市長会議閉会
第22回日ロ沿岸市長会議・ビジネスフォーラム(日ロ沿岸市長会など主催)は2日目の20日、両地域間の経済活性化と人的交流をさらに進めることを盛り込んだ共同声明を採択し、閉幕した。開催地を代表し、西尾正範函館市長は「コンテナや航空路線の充実、ビザや関税の問題など交流を推進する上での課題を共有し、解決に向けた行動に合意したことは意義深い」と述べた。次回は2011年にロシアで開かれる予定。
函館国際ホテルで開かれた2日目の会合では、観光振興について議論を交わした。西尾市長は2008年度に函館に宿泊した外国人観光客約5万人のうち、ロシア人は10位の334人であったことを紹介。「日本のビジット・ジャパン・キャンペーンの中で、ロシアを新興市場に位置づけてもらえるよう、関係省庁に提言したい」と発表し、共同声明に盛り込まれた。
共同声明は、日ロ28市で採択。代表して日ロ沿岸市長会代表幹事の篠田昭新潟市長とロ日極東シベリア友好協会会長でハバロフスク市長のソコロフ・アレクサンドル氏が調印した。航空会社の高運賃や不安定な運航が両国の経済・観光分野の協力を妨げているとし、競争で運賃を値下げするため新規航空会社参入の必要性を認めた。
航空路線の参入について、全日空の担当者からは「ロシアへの定期便就航を検討する場合、外国企業が適正に競争できる環境や短期間のビザなし入国、極東市場の需要の情報などが必要」との提言があった。
また、声明には「未解決の問題が解決され、両国間の平和条約を早期に締結すること」への期待も盛った。北方領土問題、4島への人道支援の拒否、出入国カードの提出要求などの懸案について、ソコロフ市長は「政府間交流がなかった時代でも都市と都市の友好を深めてきた。今後、悲劇という形で影響を受けることはないと思う」と述べた。
提供 - 函館新聞社
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