「ユニバーサルホーム函館をつくる会」が賛同呼び掛け

 聴覚、視覚障害者らでつくる「ユニバーサルホーム函館をつくる会」(和泉森太会長)は障害者や高齢者が老後を安心して暮らせる施設の建設運動を進めている。道南には障害者向けの老人福祉施設はなく、「家族や仲間と離れず住み慣れたまちに住み続けたい」との当事者の思いから4月に発足。会員1000人を目指し、賛同者を募っている。

 道内には視覚障害者向けの老人ホームが江別市と旭川市に1カ所ずつ、聴覚障害者向けは十勝管内新得町に1カ所あるだけ。同会副会長で函館市聴覚障害者協会幹事の石井茂憲さん(61)によると、一般向けの老人ホームでは、手話が分かる人がいないと、コミュニケーションを取るのが困難で、孤独を感じる聴覚障害者も少なくないという。

 石井さんは「新得町に行った人もいるが、本当はみんな生まれ育ったまちを離れたくない。函館に安心して暮らせる“終の棲家”が欲しい」と訴える。視覚障害者も同じような状況に置かれていると知り、視覚・聴覚障害者団体のメンバーが一緒に運動することになった。

 同会が目指すのは障害の有無にかかわらず誰もが使いやすい「ユニバーサルデザイン」(UD)を採り入れた施設。必要なときにいつでも医療・介護サービスが受けられ、手話通訳士、ガイドヘルパーが常駐し、家族や親しい人と過せるだけでなく地域の人とも交流できる場を想定している。

 和泉会長(62)は「いかに利用者が自由に自主性を持って生活できるかを重視したい」と語る。当面はこうした施設の必要性を世間に訴え、多くの賛同者を集める活動から始める。施設づくりに向けた学習や研究を行い、市にも働きかけていく考え。

 賛助会費は年間で個人2000円。申し込み、問い合わせは事務局(ありた鍼灸の有田浩子さん)TEL0138・55・1549。

update 2009/8/15 09:29
提供 - 函館新聞社


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