自民 態勢再構築急ぐ、公明との関係修復にも力
18日に公示される衆院選で、公明党が道内12選挙区の自民党候補予定者のうち、8区新人、福島啓史郎氏だけを推薦しなかったことで、福島陣営は危機感を抱いている。福島氏は「信頼関係を回復するとともに選挙態勢を再構築し、公明党の推薦をいただきたい」と話し、関係改善に全力を挙げる。
自民党の選挙態勢の遅れや組織体制の不備、選挙協力の協議先がはっきりしないことなどを理由に公明党本部は、福島氏を推薦しないことを決定した。福島氏は「反省すべき点がある。最終決定ではないと聞くので、引き続き推薦を要請していきたい」と語る。
川尻秀之選対本部長も「不手際から公明党さんには大変ご迷惑をおかけした。私どもの後援会と選対の連携不足もあり、公明党に誠意が十分伝わらなかった。友党関係にあるので何としても推薦をいただけるよう折衝している」と話し、組織の再構築、巻き返しに全力を挙げている。
公明党の志賀谷隆8区連合会長は「自民党から13日に協力要請があった。互いの連携や選挙区と比例の協力など実際にできるか課題も少なくないが、道南総支部の幹部と協議し、公示前には最終的な結論を出したい」と話す。
公明党が指摘した自民党の選挙態勢の遅れやムードの不足は、建設業界からも上がっている。函館市内のある業者には、7日に開かれた福島氏の総決起集会への出席案内が来なかったという。「通常は“動員”も含めて建設業協会と陣営から案内状が来る。周囲の同業者も案内状は来なかったと言っている。建設業者は基本的に自民党。このままで大丈夫か」と語る。
別の建設業者の関係者は、取引業者との懇親会を開いた際、会場に福島氏と川尻選対本部長が顔を出したが、社長から自民党を応援するような“号令”はなかったという。「昔からの付き合いで、今でも自民党を支持していることを社長は伝えていると思うが、昔よりも自民党色は薄まった」と印象を語る。
中選挙区時代から運動を知る関係者は、昔の選挙は見返りも期待できたが、今は自民、民主のどちらが勝っても公共工事は先細りで、経営者も社員も考えが変わってきていることを指摘する。
ただ、自民党にとって建設業界は「保守のXナ城」の一つで、業界団体からは推薦状も出ている。陣営は態勢の再構築を進め、建設業界に限らず支持基盤の強化、拡充を図っていく。
提供 - 函館新聞社
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