11年新築の本願寺函館別院が寄付のお礼に「キティちゃん」
函館市東川町12の本願寺函館別院は、2011年に迎える親鸞聖人750回大遠忌(だいおんき)法要を記念し、本堂と隣接する龍谷幼稚園の園舎を新築するなど、境内全域の整備事業を同年に着工する。本堂は1934(昭和9)年の大火で焼失したレンガ造りで復元する。同別院の中尾史峰輪番(57)は「寺の歴史、存在を多くの人に知ってもらえるように完成させたい」と話している。
同別院は、青森出身で願乗寺川を工事、完成させた(現在は埋め立てられ高砂通)堀川乗経が1857(安政4)年、願常寺休泊所を建立、60(万延元)年、寺院を建て願乗寺掛所と称した。66(明治元)年に箱館戦争で本堂を焼かれ、5年後に新しく落成させるも、その後4度の大火に遭い類焼、再興を繰り返した。現在の本堂は昭和9年の大火後、1950年に建てられた。
中尾輪番は「今の本堂は築約60年経ち、傷みは出ているが、あくまで仮の本堂として使っていた。本来は昭和大火の前の姿でありたかった」と話す。同大火で焼失した本堂は10(明治43)年に建てられたレンガ造り。同大火では中から焼け、正面だけが残った。
このほど、本山(京都)や全国の各寺院では、親鸞聖人の大遠忌法要を修行するに当たり記念事業を進めており、函館別院では念願の本堂新築を決めた。このほど「新生事業推進計画」を策定。平成の大改装に向け準備が本格的にスタートした。2011年に着工、12年の完成を目指す。外壁はレンガで当時を復元させるが、中は新しくする。1階約1500平方メートル、2階約800平方メートルとなる予定。中尾輪番は「函館の観光地に近い場所にある寺の存在が広く伝われば」と願っている。
同別院では、同事業への寄付に対するお礼や、参拝時のさい銭のお礼にしようと、人気キャラクター、キティちゃんの「西本願寺限定ビーズストラップ 本願寺函館別院バージョン」を1000個つくった。キティちゃんは藤色の着物を着ており、パッケージには函館夜景のシールが張られ、「ご当地キティ」となっている。京都の本山・西本願寺が重要文化財の御影堂の修復完成を記念し、この春に販売したものを、同別院限定バージョンとして製作している。問い合わせは同別院TEL0138・23・0647。
提供 - 函館新聞社
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