投票率アップへあの手この手…総選挙 道8区
投票率“全道ワースト”返上なるか―。8月30日投開票の衆院選(18日公示)で、函館市選管と道選管渡島支所は「なんとしてでも上げたい」と、投票率アップ策に知恵を巡らせている。函館市選管は「全国の中でも手厚い啓発」をしているが、投票率は長く全道最低の不名誉な記録が続く。啓発の一環でチラシ配布やポスター掲示などあの手この手を思案するが、今回の衆院選ではどれだけ市民の関心を引けるのか。
道選管渡島支所によると、函館市の国政選挙投票率は、道内市では11回連続、全市町村では9回連続でワーストとなっている。最近6回で最も低かった2001年7月の参院選は51・78%。北斗市誕生後の07年7月の参院選では、道内35市中、函館は35位、北斗は34位(55・37%)と下位“ワンツー”を占めた。
衆院選では「郵政解散」で注目を浴びた05年9月に64・36%となり、それまでの50%台を突破したが、道内ワーストから抜け出すことはできなかった。
渡島支所(市を除く渡島支庁管内)では、過去6回で最も低かった01年7月の参院選で、根室支所(57・81%)に次ぐ14支庁中13位だったが、その後は4回連続で最下位。投票率こそ60%台を維持するものの、いずれも道内の町村平均を5―7攞下回った。
このような状況について渡島支所は「若者の投票率は全体的に低い傾向にあるが、函館ではさらに顕著に表れている」と指摘。今回初めてコンビニエンスストアの協力を得て公示後に、期日前投票の啓発チラシを配布する計画だ。渡島管内だけで3万枚を用意し、14カ所で商品を入れる袋に一緒に入れてもらう。
啓発活動は函館市選管ともに公示後に本格化する。両選管は新聞やラジオ、ケーブルテレビ、防災無線などを通じて投票を呼びかけるほか、インターネットのバナー広告、大学や公共施設、コンビニエンスストアなど多数の市民が集まる場所にポスターを掲示する予定。投票日直前の29日には両選管合同で、函館丸井今井前と昭和タウンプラザで、啓発グッズを配布する。
一方の桧山支所では、衆院選、参院選ともに、過去6回は60%台後半から70%台をキープ。しかし管内のある町の幹部は「関心は決して高くなく、投票率の低下も予想される」として気を引き締める。
今衆院選は、全国的には政権交代に焦点が当たり、道8区でも5人が立候補を表明するなど、投票率が上がる要素はある。渡島支所は「選挙で手を挙げなければわたしたちの意見は反映されないまま。せっかく選べる権利を行使して」と投票を呼び掛ける。
提供 - 函館新聞社
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