09年上半期道内貿易 輸出入、貿易額とも過去最大の下げ幅
函館税関がまとめた2009年上半期(1―6月)の道内外国貿易概況によると、輸出は一般機械や自動車の部分品などが大幅に落ち込み、前年同期比41.6%減の1204億700万円、輸入は原・粗油の急減が響き、同52・6%減の4127億7600万円だった。
輸出入を合わせた総貿易額も前年同期に比べ半減し、半期ベースでは4期ぶりのマイナスに転じた。輸出入、貿易額とも比較可能な統計が残る1980年以降、最大の下げ幅を更新し、世界的な景気悪化の影響を浮き彫りにした。
輸出が前年同期を下回るのは、半期ベースで2003年の上半期以来12期ぶり。一般機械はクウェート向けの加熱・冷却用機器や、香港向けの建設用重機が落ち込み、同28.1%減の267億7000万円。世界的な自動車の販売不振を受け、自動車の部分品は同40.6%減の145億4700万円となり、北米向けを中心に低迷した。
このほか、鉱物性タール・粗製薬品はペットボトルや合成繊維の原料となるアジア向けの粗キシレンの受注が大幅に冷え込み、同69.1%減の9800万円。魚介類・同調整品は香港向けに高級食材のナマコが好調で、同1.9%増の90億3000万円と、主要品目では唯一健闘した。
一方、輸入は07年上期以来、半期ベースでは4期ぶりに前年実績を下回った。原・粗油は原油の国際価格が下落したのに加え、道内の石油精製工場の2年ごとの定期点検に伴う稼働停止も重なり、同71.0%減の1506億1800万円と激減した。
トウモロコシや飼料、石炭なども昨年に比べて国際価格が下落基調にあるため、数量がほぼ前年並みに推移したのに対し、額では石炭が同12.7%減、トウモロコシが同27.7%減、飼料が同16.4%と軒並み減少幅が大きかった。一般機械はドイツからの木材加工用機器が伸び、同14.0%増、石油製品は韓国からの灯油のスポット需要があり、同30.7%増だった。
提供 - 函館新聞社
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