不況で「ハローポテトカーニバル」今年は中止
ジャガイモの無料配布や花火の打ち上げなど、函館市美原地区の夏の恒例イベント「ハローポテトカーニバル」(市亀田商工会青年部、実行委主催)が、今年は中止されることが明らかになった。不況の影響で企業からの協賛金が見込めないためで、地元からは「夏の風物詩がなくなるのはさみしい」との声も上がっている。
同イベントは1986年に同青年部が企画した子ども向け綱引き大会「ハローポテトタウンヘルシーカーニバル」が始まり。年々規模は拡大し、近年は地元産の男爵イモ約2トン分を振る舞ったり、約400発の花火を打ち上げたりと、昨年夏まで23年にわたり地域で親しまれてきた。
運営費として地元企業などから約400万円の協賛金が必要だが、昨年秋以降の急速な景気悪化の影響で集めるのは困難と判断した。加えて同商工会も会員企業の減少で財務状況が逼迫(ひっぱく)していて、例年は6月下旬から7月中旬にかけて行われる協賛金の募集自体を取りやめた。
また、イベント会場となる函館亀田中学校周辺の道路や住宅の整備が進み、安全面の確保が難しくなっていることも理由。マンネリ化したステージショーなどプログラムも見直す時期にあったという。同実行委は「23年間一度も中止することなく続けてきただけに苦渋の決断だった」とこぼす。
亀田中の蓮本裕一教頭も「生徒も野菜販売などに参加し、毎年楽しみにしていた。地域からにぎわいが失われるのはさみしい」と残念がる。同商工会は「復活を望む声も多く、これを機に地域の実情に合った手作りの祭りを育てたい」と新たな事業計画を模索している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。