認知症医療を強化 亀田北病院「センター」開設
医療法人亀田病院(函館市昭和1、蒲池匡文理事長)の分院、「亀田北病院」(同市石川町191、石井敏明院長)はこのほど、認知症医療に特化した「もの忘れ疾患センター」を開設した。国が4月に示した認知症疾患医療センター運営事業実施要綱の設置基準や実施内容を基に、これまでの認知症医療をソフト面を中心に強化。関係する医療機関や福祉・介護施設、地域包括支援センターと連携しながら、予防、早期診断から終末期までの一貫した認知症医療を行う。
近年の市民の高齢化に伴い、同病院の認知症患者は年々増加傾向にあり、現在、病床数400床のうち約270床が認知症の入院患者で占められている。こうした状況から「組織立てた対策が必要」(蒲池理事長)と考え、国が新たな要綱を示したことを契機に院内の認知症医療の強化に着手した。
要綱では、地域包括センターとの連絡調整や身体疾患の合併症を持つ患者が急変した場合にほかの医療機関との連携などが求められている。
同病院では、認知症の専門医や臨床心理士、内科医を数名配置。これまで6病棟のうち、4病棟を認知症病棟としていたが、症状に応じて「周辺症状治療」「身体合併症」「後期、終末期治療」「療養」に機能分化。患者、家族に対応する専門医療の相談室を設け、外来診療でも認知症発症予防の指導や、うつ病、妄想性障害など類似疾患との鑑別を行っていく。
蒲池理事長は「地域住民に利用してもらえるよう外来や相談機能をさらに重視していきたい」とし、同病院の石井敏明院長は「保健、医療、福祉の連携を図り、一般市民にも認知症にかかわる情報伝達にも努めたい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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